薩摩川内市下湯田集落に伝わります「下湯田兵六踊り」について、保存会の永田喜久蔵様にお聞きすることが出来ました。
 この「下湯田兵六踊り」は、薩摩川内市湯田町砂岳地区に伝わる芸能です。物語は、一端のオペラ仕立てになっており一瞬、歌舞伎の舞台を想像させます。しかも独特の言葉・動作は、こっけいで見るものを大いに笑わし、楽しませます。この「兵六踊」を演じることで豊穣を祈念し、今日まで古老から青年へと受け継がれてきました。
 あらすじは、このブログでも何回か出てきた兵六踊りと、ほとんど同じです。
 吉野の原の中ほどに、狐・狸など異形類の化け物が往来の人をたぶらかし、坊主にするという。そこで、二才頭の五助が、退治に行こうとするが、占いで凶が出てしまう。そこにやってきた兵六が、化け物退治に行くということになる。化け物退治に向かった、兵六は狐を捕まえるが爺さんに化けた狐にだまされて逃がしてしまう。さらに、狐にだまされ、とうとう坊主にされる。その間の、狐が化けた爺さんや嫁ご・庄屋などとの、狂言の掛け合いが絶妙で非常に面白い。最後は、坊主になった兵六が、見事化け物を退治して、皆の元へ帰ってくる。
 この「兵六踊」は、毎年9月20日の諏訪神社の大祭に踊って奉納されていました。しばらく、中断していましたが平成10年4月に復活されました。
 由来については、さだかではないそうですが出水の方から伝わったと云われています。
 今回、お話して頂きました永田さんには、本当にありがとうございます。今後とも、よろしくお願いします。
 (写真は「下湯田兵六踊り」と保存会の皆さん、諏訪神社です)
 
                         

扇寿堂
                        senjudou

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