大念仏踊り (鹿児島県さつま町)
さつま町中津川集落に伝わります「大念仏踊り」について、保存会会長の米森十一様にお聞きすることが出来ました。
「大念仏踊り」は、1955年(昭和30年)を最後に長い間途絶えていましたが、今年の(2010年)4月18日(日)に保存会と地域の人々の熱意により55年ぶりに復活されました。全部で四十数種類の踊りがある中から、今回は「地割り舞」が大石神社に奉納されました。今後順次、奉納舞を復活させるそうです。
この踊りは、金吾歳久(島津歳久)が戦いに出発する前、念願されたものと思われる踊りで大名行列そのままの荘厳な踊りです。1955年に行われた時は、一世帯当り1人参加して踊り手400人〜500人が参加したそうです。
由来は、金吾歳久が本藩鹿児島往復の際、行列途中で休憩した時 その旅情慰安の為に家士に踊らせたり試合をさせた(この試合が棒打舞として残る)のが伝わったとも云われています。付近には、「金吾様の腰掛石」というのがあり、休憩のために腰掛けたもので、その際踊らさせたものと思われます。昔は、十年或は五年、七年に一度行われていたそうです。
今回、踊った「地割り舞」は、甲冑と飾り物をつけた冠をかぶり、手に大きな弓を持った踊りて四人が笛と太鼓の調べに合せて踊られました。見守った地区の人々は感慨深げでした。
今回、お話をして頂きました米森会長には、本当にありがとうございました。今後とも、よろしくお願いします。
(写真は「地割り舞」と「笛・太鼓奏者」「大石神社」です)
扇寿堂
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