姶良郡姶良町帖佐八幡神社に伝わります「帖佐八幡神社浜下り」(町指定無形民俗文化財)について、社会教育課の下鶴 弘様にいろいろお聞きすることができました。
「帖佐八幡神社浜下り」は、今から約700年前の鎌倉時代の後半に始まったと云われています。弘安五年(1282年)、新しく帖佐の領主になった平山了清は京都の石清水(いわしみず)八幡宮の霊を勧請し、一家眷族やその他、873人を伴い船で帖佐の松原八幡の江湖(えご)に着いたと云われています。そこから、更に上別府川をさかのぼり船津に至り、現在の桜公園の山に居を定め八幡神社を建立し、京都から持ってきたご分霊を収めました。八幡神社の浜下りは、鎌倉時代に新しく帖佐の町を作った人々の苦労を偲び、感謝の気持ちをこめて山から神輿(みこし)を下ろし、海岸の御門神社(みかどじんしゃ)まで(約4Kの道程)行列を行う伝統行事です。途中では神社の氏子がいる集落をくまなく練り歩きます。江戸時代には、郷中教育の一環として青少年たちが武者や稚児行列に参加したそうです。
 今日の行列は、先頭からホコ持ち・ヒモロギ・太鼓・神主・タイマツ・笹ボウキ・オモドシと続き、武者姿の五名が先陣を務めます。しんがりには陣羽織り姿のスポーツ少年団と続きます。  毎年11月23日に帖佐八幡神社に奉納されて行われます。(平成19年は11月25日行われました)
 行列が廃れた時代もありましたが、郷土の大切な伝統行事として今日まで伝えられてきました。以前は、町内一番の行事だったそうです。浜下り保存会(森 弘道さんが中心に活動しています)では、これからも地区を代表する文化遺産として未来に伝えていきたいと考えています。
 今回、お話をして頂きました下鶴さんには、本当にありがとうございました。今後とも、よろしくお願いします。
 (写真は「帖佐八幡神社浜下り」と帖佐八幡神社です)
                         

扇寿堂
                        senjudou

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