枕崎市山口集落に伝わります「山口棒踊り」について、保存会の山口 勉様にお聞きすることが出来ました。
 「山口棒踊り」は毎年10月28日・29日の両日行われ、28日は南方神社、29日は妙見神社に奉納されます。
 島津藩では昔から青年教育が盛んで特に二百数十年前、各青年教育の制度がしかれました。棒踊りは、天保年間のころ島津氏が若者の士気を鼓舞するために、踊らせたものであると伝えられています。
 「山口棒踊り」も今から約二百年前から、この青年教育の目的で生まれたもので、武道の要素を取り入れて大いに士気を鼓舞するに役立ったと云われています。しかし、一説には古くは田植え前後に踊った豊年祈願のための踊りであったらしいとの見方もあります。
 山口・田布川・板敷に踊り継がれた郷土民芸で、太鼓踊りとともに枕崎の代表的な郷土芸能です。
 「山口棒踊り」は、6人一組の青年が3尺棒と6尺棒をもって、入り乱れて踊る勇壮な踊りです。歌は歌詞が短く、変化に富んだ節回しです。歌い手は別に男4・5人がおり、踊り手はかけ声だけで唄いません。
 踊り手は、浴衣に色たすきがけで、白鉢巻を向こうに結び博多帯の上に白木綿の帯をしめます。黒足袋にぞうりを履き、3尺棒と6尺棒を持ちます。歌い手は、紋付羽織に袴をつけ黒足袋にぞうりを履きます。歌い手のカンカン帽子のまわりには、紙を切って作ったスベをさげます。
 「山口棒踊り」は、戦前2〜3年ほど中断されましたが、戦後再び青壮年により継続されています。また、現在 この郷土芸能を支えている組織(同志会)30代〜40代が中心となり練習をしております。
 今回、資料をみせてお話をして頂きました山口さんには、本当にありがとうございます。今後とも、よろしくお願いします。
(写真は「山口棒踊り」‥見ずらいですが、と南方神社・妙見神社)
                       

扇寿堂
                      senjudou

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