今回は、垂水市水之上集落に伝わります「井川の棒踊」について保存会の井川なおゆき様にお聞きしました。
 棒踊りは、現在 井川集落で保存されていますが、もとは井川と田畑の人々が一緒に踊っていたということです。
 この棒踊りは、もともと鹿児島市谷山の方から伝えられ、その流儀は真影流だということです。
棒踊りは、六尺棒と三尺棒を用いて二人一組になって十二人以上で踊ります。
踊りは、棒と棒で打ち合ったり、木責めや棒で地面をたたいて(地神を呼び覚ますためともいう)踊るなど大へん勇壮な踊りです。新光寺の水神祭(8月16日)に奉納して踊ります。
 現在、垂水市には多くの郷土芸能が残っており、棒踊りは牛根や新城にも伝えられていますが、特に井川の棒踊りは素晴らしく勇壮ですので、後世に長く継承されることを願っています。
 棒踊りについて、故 厚地重吉さんがこのように話されています。「棒踊りについては、県下どこにでもある踊りであります。踊りも唄も大なり小なりに大同小異で、大体似ております。これは、伝えられる度に幾分ずづ変わっていったものではないでしょうか。県下の棒踊りの始まりは、今から約四百年前の慶長5年関ヶ原の戦いに敗れた島津義弘が武士が意気消沈したので、これを鼓舞するために踊りの中に武芸の技を加えた踊りを奨励したことから始められたと伝えられております。」井川の棒踊りもこのお話のように勇壮です。
 この度は、お忙しいところを詳しく資料も頂きまして、本当に井川様には ありがとうございました。今後もよろしくお願いします。
 (写真は、井川の棒踊と昔の保存会の皆さんです)
                       

扇寿堂
                      senjudou

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