志布志市松山町に伝わります「松山神社の神舞」について、保存会(会長は岩田順一氏)の佐々木様にお聞きすることが出来ました。
 「松山神社の神舞」は、今から223年前の天明6年(1785年)の記録によりますと、「正月25日暮れより26日まで、太守様御厄年祈願、郷中一統勧化ヲ以テ於正統屋敷ニ神舞云々」とあります。この神舞は全部で48もありましたが現在では鬼神舞・なぎなた舞・田の神舞・剣の舞・など数種類が舞われている状況です。現在は五穀豊穣を願い、元旦祭・六月灯・松山藩の秋の陣祭などで舞われています。
 この「松山神社の神舞」は、志布志山宮神社・有明熊野神社の神舞とも共通するものが多く出雲流神楽で岩戸系神楽の一つであり、保存されている神舞の面は10面あり、その内の元和8年(1622年)の翁面、正徳3年(1713年)の女面に製作年月日が記されています。これらの面は木彫りで、表情が豊かで精巧に彫刻されています。
 「松山神社の神舞」は旧松山町で指定文化財の第1号として発足しており、現在は会員数10名弱という少人数で取り組んでおり、後継者育成とまだ舞われていないものの研修と伝承が課題であり継続して取り組む目標であります。
 今回、お話と写真を提供して頂きました佐々木さんには、本当にありがとうございました。今後とも、よろしくお願いします。  
(写真は「神舞」と松山神社です)
                        

扇寿堂
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