鹿児島市小山田集落に伝わります「小山田町太鼓踊り」について、保存会の稲盛勝也様にお聞きすることが出来ました。
 毎年10月12日に諏訪神社に悪疫退散・害虫駆除を祈願して奉納します。そして、10月15日の諏訪神社祭りに踊られます。
 「小山田町太鼓踊り」は、文禄元年(1592年)豊臣秀吉の朝鮮出兵のおり、島津義弘公は薩・隅・日の三軍を率いて出陣したが、その時全軍の士気を鼓舞するため鉦や太鼓を打ち鳴らし出陣したのが太鼓踊りの始まりであると云われています。
 太鼓踊りは、地方によって異なりますが、小山田では昔から雨乞い・虫除けの祈願踊りでありました。他村の踊りと違って簡素な服装でその楽(太鼓や鉦の音)は、気高く勇壮で遠くまで響き渡る独特のものです。
 踊り子は、鉦打ちと太鼓を組み合わせ、太鼓打ちは背にニワトリの羽毛で飾った竹竿2本を背負い、さらに中央に大きな竹竿を立てて丸い板棚をつけ全員白襦袢を着、鉦打ちは紺の袢天に白鉢巻・わらじ・脚絆、腰に5色の紙を細めに切った大たばをさげて、はやしながら踊り歩きます。
 明治43年、町内の八つの神社が合祀されてからは、毎年旧暦の6月28日に諏訪神社境内で奉納踊りを催していました。戦後、一時途絶えていた太鼓踊りを小山田の伝統芸能として昭和40年頃に町内有志により復活運動が起り現在に至っています。昔は鉦打ちが歌を唄っていましたが、今では歌える者がいなくなりました。
 今回、お話をして頂きました稲盛さんには、本当にありがとうございました。今後とも、よろしくお願いします。
 (写真は「小山田町太鼓踊り」と保存会の皆さんです…写りが悪くてすみません。また、諏訪神社も入手しだいUPします)
                     

扇寿堂
                    senjudou

 
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