南九州市(旧川辺郡)知覧町塩屋集落に伝わります「塩屋舟唄踊り」について、保存会会長の比志島(ひししま)輝様にお聞きすることが出来ました。
 知覧町塩屋は鹿児島県薩摩半島の南端中央部にあって、大昔から漁業や海運業が盛んな地区であり、また国内外の船で海難にあった人々の上陸地ともなっていたところと思われます。
 「塩屋舟唄」は、古老達からの口伝によると、今から四百余年(弘治〜永禄年代 1555年〜1569年)前に、栄造・矢左衛・伊造の三人乗りの小舟が、遠い南方から当地の藍之浦(あいのうら)に漂着しました。この三人は、2〜3年滞在して舟の建造と操縦、それに舟唄を教えて故郷に帰って行ったということです。途中、種子島・奄美大島などに立ち寄っているのか、それらの地にも口伝があり舟唄も残っています。そして、この舟唄に振りが付いて「塩屋舟唄踊り」になったと云われています。
 この唄の奉納の時、昔は羽織・袴を着てホホカムリして提灯を持つことになっていましたが、現在では、印半纏にねじり鉢巻をして提灯を持ちます。
 開催日は決まっていませんが、各イベント等に呼ばれた時に踊っています。
 今回、お話して頂きました比志島会長には、本当にありがとうございました。今後とも、よろしくお願いします。
 (写真は「塩屋舟唄」「塩屋舟唄踊り」保存会の皆さん)
                     

扇寿堂
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