平田神社の神舞 (鹿児島県肝属郡肝付町)
肝属郡肝付町(旧内之浦町)岸良地区に伝わります「平田神社の神舞」(町指定無形民俗文化財)について、肝付町文化財保護審議会委員の黒木和人様にお聞きすることが出来ました。
「平田神社の神舞」は、主に8月15日の夏越祭り(なごしまつり)に奉納されます。(夏越祭りは、町の人々には「ナコシドン」と呼ばれています。)
平田神社の祭神、大山祗神(おおやまつみのかみ)・金山彦神(かなやまひこのかみ)・猿田彦神(さるたひこのかみ)の神霊を猿田彦の神面三体に遷し、岸良の浜辺で海神に神舞を奉納して、地区民の除災、招福を祈願します。また、正月2日のテコテンドン(北岳参詣)の折にも奉納されることもあります。
戦前の神舞は盛大で、豊祭の夕方頃から境内の舞台で夜を徹して催されました。神舞には順序があり、(1)座着舞・(2)鬼神舞・(3)山の神舞・(4)田の神舞・(5)四方鬼神舞・(6)薙刀舞・(7)十二人剣舞・(8)岩戸舞、などの順となっていました。
平田神社神舞の故事来歴は不詳ですが、神社の宝物とされている数ある神舞面や肝属氏第十二代当主兼元(かねもと)の御宝殿修造(1407年)棟札などから、神舞は古くから平田神社に伝承されていたものと思われます。この由緒ある伝統文化保存のため、歴代の平田神社宮司を中心に保存会員並びに青少年が神舞を継承し、県・郡・町の文化祭などにも出演するなど、地道な保存活動が続けられています。(以上、旧内之浦町教育委員会案内板より)
このように、以前は町外で舞う機会も多く県内のあちらこちらに出向いていましたが、現在は町内で舞うことが多くなりました。
今回、お話をして頂きました黒木さんには、本当にありがとうございました。今後とも、よろしくお願いします。
(写真は「平田神社の神舞」と平田神社です)
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